【オススメ】 菊池真理子/酔うと化け物になる父がつらい


酔うと化け物になる父がつらい

■【オススメ】なかなかにヘビーな話を、 あけすけに描く、真摯なお話。

アルコール依存症であった父親に悩まされた 娘の視点で描くエッセイ漫画。時間軸をいじることなく ストレートに物語が進んでいくので、 読み手は話の世界に引き込まれる。 題名にあるとおり、読み手も辛くなるので注意。 軽いタッチの内容ではないので、 心に余裕のあるときに読むことをオススメする。


父は普段は小心者の類だが、酒を飲み、そして酔う。 弱い酒を社長という仕事柄飲まざるを得なかったことが 影響しているようなのだが、酔って潰れて家族の約束を 破り奇行に走るような人だった。飲酒運転で 車を燃やしたりもする。一方で母は 宗教にハマっており、そして精神的に追い詰められ、 一時は家出。そして遂には自殺してしまう。


そんな環境で育ったがゆえか、主人公も精神的に追い詰められ、 それがある日緊張の糸が切れたのか、高校卒業後進学も就職もせず。 期待されていない状況に身を置き、それが心地よく、 モラトリアムな状態で漂っていた。そんななか、投稿したマンガが受賞。 父も喜んでくれて、これで変わるかと思いきや、そういうわけにもいかず。 この後自身が付き合う男も酒乱だったという展開に。


いやあ、シンドい。2ちゃんねるだのオープンだのでよく見るというか まとめサイトでよくある毒親とデモデモダッテな図式。搾取子的な存在は いないようでそこだけは何よりだったかもしれないが、だめんずを見ながらだめんずに引っかかってしまうという負の連鎖である。


いや、主人公は、家族が欲しかったのだろう。彼氏だけでなく、父と縁を切らなかったのも、どこかで家族というものを必要なものだと思っていたのだろう。そうしたものを吹っ切れるほど割り切れたら、どれだけ別の人生が広がっていたことか。しかし、人は知らない道はなかなか選べない。そもそも道があることを知らないし、知っていても行ったことのない道は躊躇する。行かなかった判断を正当なものにするために今いる場所をこれでいいのだ、正しいのだと思い込む。傍から見ると、おかしい、と思うのだけれど。当人はそうは割り切れない。結局他人には何も出来ないのがもどかしい。


でもそんな人にも心の平穏が訪れ、幸せな日々がやってくるという ことであれば、同じような悩みのある人の望みになるのかもしれない。 本当は悪夢を見ないで済むのが一番なんだけれども。とにかく、著者はお疲れ様でした。今後の人生が良きものでありますように。


【データ】
菊池真理子 (きくちまりこ)
酔うと化け物になる父がつらい
【初出情報】チャンピオンクロス(2017年) 【発行元/発売元】秋田書店 (2017/9/15) 【発行日】2017(平成29)年9月30日初版発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作)
■購入:
amazon→ 酔うと化け物になる父がつらい

「夜寝ていると、めちゃくちゃに顔を撫でられて起こされる。それが人生最初の記憶……」 幼い頃から、父の酒癖の悪さに振り回されていた著者。中学生になる頃には母が自殺。それでも酒をやめようとしない父との暮らしに、著者はいつしか自分の心を見失ってしまい…。圧倒的な反響を呼んだ家族崩壊ノンフィクションコミック。読後涙が止まらない全11話に、その後の描きおろしを収録。家族について悩んだことのあるすべての人に読んでほしい傑作。


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