ウェルザード、小倉祐也/命を分けたきみと、人生最後の夢をみる


命を分けたきみと、人生最後の夢をみる 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

■設定はユニークだが悲劇寄り、テクニカルに作られた物語という域を出ない。

学校帰りの交差点で信号待ちをしている際に、トラックが突っ込んできて少女は死んだ。 同時に亡くなったらしい少年も傍らに。 頭に輪っかがつき、天へと続く階段が現れ、彼女はそれを登ろうとした。 天使が現れ二人を導こうとしたところ、 およそ一年の余命が残っているという。


この余命を二人で分け合うことにして、彼らは生き返る。 スリルとサスペンスを加えるものとして、 命を分け合った二人は一日に一度会わなくてはならない、 そして生活で幸せを感じると余命を余計に消費してしまう、といった 設定が追加される。


んー、なんで無傷で生き返るの?余命って何?しかもそれが一年? このあたりがテクニカルな上に、さらにテクニカルな設定が付け加えられるので、 作り込みすぎたゲームのような、無機質な感じを受ける。 その無機質な話で、幸せだの、生きる意味だの、というエモーショナルな ものを描こうというのは、ケータイ小説並にシンドい。


ちょっとしたことで幸せを感じて余命を削る少女。 生き返った意味は特になく、寧ろその意味を探そうとしている。 家は大きいが父親は家におらず母親も好き勝手に生きており家庭は崩壊。 一方、 約束がある、とする少年の家は貧乏暮らし、彼は今のところ余命を削ることはない。


幸せとは何なのか、がテーマではあるのだろう。が、 普段の暮らしに幸せを感じていない 少女のほうがちょっとした喜びで余命を削られていく、 というのはちょっとチグハグ。 綺麗な絵で煮詰まっていない微妙な話、というのはジャンプの伝統芸ではあるのだが。


【データ】
原作= ウェルザード、作画=小倉祐也
命を分けたきみと、人生最後の夢をみる
【発行元/発売元】 集英社 (2017/6/2) 【レーベル】ジャンプコミックス 【発行日】2017(平成29)年発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★
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ある日、同じ場所で交通事故に巻き込まれ、命を落とした高校生の美奈と大夢(ヒロム)。二人は死後の世界で、どちらかの余命が約1年残っていることを知る。その貴重な時間を半分ずつ分け合い、元の生活に戻った二人だが――受け入れがたい現実に直面した少年と少女が辿る衝撃の運命とは…!?


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