松岡圭祐、清原紘/探偵の探偵


探偵の探偵(1) (ヤングマガジンコミックス)

■松岡圭祐原作作品なので所詮ライトノベル的 ではある、が氏の作品に通底する鋭い問題設定は 本作にも共通しており、シリアスな雰囲気を醸し出す絵は 魅力を引き出している。

ある女子は就職先がなく、やっと見つけた先は調査会社。 姉からは反対されるが、なんかカッコイイし、ということで 期待を持って入社する。しかし社長からは「きみは現場仕事には向いていない/ 可愛いし男の目を惹きつける/受付や秘書として映えるルックスだよ」 と言われてしまう。だが彼女は大きな荷物を持っており、 寮住まいを希望していた。姉との仲が良いと聞いた社長は、 探偵課ではなく別の配属先を提案する。それは、対探偵課という部署だった。


原作は松岡圭祐氏。2015年7月クールで北川景子主演にてテレビドラマ化が 既になされている。そうした作品のコミカライズである。ヒロインは冒頭の女子ではなく、 彼女が配属される先の上司である。というか対探偵課はこの上司ひとりしかいない。 その対探偵課は、本作の題名どおり、探偵を探偵する部署である。


探偵業というダーティなものを、ダーティなものとして扱うところから 始まる話は面白い。探偵業の危なさ、汚さを、まともな顔をしている 探偵会社にも当てはめた着眼点は、なぜか探偵が活躍しがちな フィクションが巷にあふれるなかで秀逸である。 もちろんハードボイルドものはそうした前提で描いており、 その見方自体がユニークというわけではない。が、結局人情ものであったり、 あるいは主人公が孤軍奮闘する話になりがちなものを、組織対組織にまで広げて 描く発想は珍しい。ただそれゆえに、その大風呂敷感を、スケールが大きいと見るか ラノベ的と見るかは、微妙なところである。


冒頭の新人の女子の存在は、狂言回しのようなものであるが、 あまりにも世間知らずなお嬢様であり、その子を危険もある部署に 投入するという時点で、設定に無茶を感じる。大仰すぎる作品だけに、 彼女の設定をより慎重に設計してくれれば更に作品にのめり込めたのだが。


【データ】
原作=松岡圭祐(まつおかけいすけ)、漫画=清原紘 (きよはらひろ)
探偵の探偵
【発行元/発売元】講談社 【発行日】2017(平成29)年4月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
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調査会社スマ・リサーチに就職し「対探偵課」に配属された峰森琴葉は、「対探偵課」に所属する唯一の探偵・紗崎玲奈と出会う。悪徳探偵が暗躍する事件を解決し、廃業に追い込むことを目的とする彼女たちに日々 業界から魔の手が迫り──稀代のストーリーテラー・松岡圭祐の大人気クライムノベルを、最麗絵師・清原紘が完全コミカライズ!


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