【オススメ】 高瀬志帆/二月の勝者 −絶対合格の教室−


二月の勝者 ―絶対合格の教室―(1) (ビッグコミックス)

■【オススメ】「ドラゴン桜」の中学受験版か。 シビアでクールな裏に見えるウェットでウォーミングな内容は、 いいのか悪いのかまだ判断つかないが、テーマは面白い。

主人公は大学出で就職した女子。 彼女が入ったのは中学受験のための進学塾。 ただし彼女は自身は中学受験の過去がなく、 知識もない。とはいえ子供に教えることをしたい、と いう熱い思いはある。


無知な登場人物を作り、そのキャラクターの視点を通して 世界を見ていく、というのは職業ものの基本ではあるが、 凡庸に見える。特に、テクニックも重視される世界を描くのに、 考えの足らないヒロインを配置するというのは、 正直どうかと思う。


そうしたヒロインを設定したがために、一方には スーパーヒーローを配置セざるを得なくなる。 彼女の上司となる新たな校長は、企業としての進学塾の あり方と儲け方を考えつつ、子供をどう導くか、 ということも念頭に置いている。そのうえで、 露悪的な発言をするのは、「弁護士のくず」などに似ているが、 無知なヒロインの存在が大きくなると物語として 凡庸でつまらなく見えてくる。本作は結構危うい。 ドラマ化したらまず間違いなく凡庸な作品に仕上がるだろう。


そんな作品だが、面白く見せるのは、中学受験にまつわるリアルさである。 小学生である子供は何を思って受験しようと思うのか、 頑張るのか、どこでくじけるのか。親の思いは何なのか。 塾は何をすべきなのか。そもそもが中学受験は、狭き門である。 それは最悪の場合に公立校進学というバックアップがあるので 皆背伸びをすること、一方で有名校はほぼ中高一貫なので中学から 入らないと行けなくなるということ、が原因のようだ。


もはや大学全入時代と言われるので大学受験は ホットなネタにならない。まぁ受験戦争を経験した世代には 信じられないことだが。そして高校入学も、 実は中高一貫の殆どは高校からは入れないということで、 そもそも扉が開いていない。その辺も中高一貫だが 高校入学がある学校に行ったクチなので個人的にはそうなのかぁと 驚くところ。なるほど。中学受験しないと、差がつくのか・・・。


【データ】
高瀬志帆 (たかせしほ)
二月の勝者 −絶対合格の教室−
【初出情報】週刊ビッグコミックスピリッツ(2018年) 【発行元/発売元】小学館 (2018/2/9) 【レーベル】BIG SPIRITS COMICS 【発行日】2018(平成30)年2月14日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ 二月の勝者 ―絶対合格の教室―(1) (ビッグコミックス)
中学受験界に現れた最強最悪の絶対合格講師
2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは 生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人! 受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、 もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を 圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!


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2018-02-22

●2018年2月22日発売の「紙」書籍→(★☆は電子書籍あり:★は紙書籍と同発で安価、☆は紙書籍と同価格ないし紙書籍より発売遅延)

☆(電子版同発同額) KADOKAWA MFC シロクマ転生 森の守護神になったぞ伝説 1 (MFC) 草野ほうき/三島千廣ほか

☆(電子版同発同額) KADOKAWA MFC 魔界ガチャは今日も渋い 1 (MFC) はころく

☆(電子版同発同額) KADOKAWA MFC 宇宙よりも遠い場所 1 (コミックアライブ) 宵町めめ/よりもい

☆(電子版同発同額) スクウェア・エニックス ガンガンコミックスONLINE 妖怪の嫁になりまして 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE) 鉢谷くじら

☆(電子版同発同額) スクウェア・エニックス ガンガンコミックスpixiv 井戸端は憑かれやすい 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスpixiv) 竹屋まり子

☆(電子版同発同額) スクウェア・エニックス ガンガンコミックスJOKER ジャヒー様はくじけない! 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER) 昆布わかめ


CARNATION 35th Anniversary "SHIBUYA COSMIC BASKING 2018 spring"カーネーション/スカート@渋谷・WWW



CARNATION 35th Anniversary "SHIBUYA COSMIC BASKING 2018 spring"  カーネーション/スカート@渋谷・WWW ¥3,800

ヴォーカリストとして好きな女性は坂本真綾さんとクラムボンの原田郁子さん、なのだが、男性はといえばカーネーションの直枝政広氏をあげる。

直枝さんというかカーネーションは、音も東京らしく格好良くてダサい。その気負いのなさは、余所者の多い東京の音楽シーンで、東京人にはぴったりくるのだった。

カーネーションといえば、ミュージシャンズミュージシャンであり、ナゴム、ムーンライダーズ人脈で、森高千里とも一緒に演奏しており「夜の煙突」は彼女にカバーもされた。大森靖子のプロデュースもする、バッファロードーター聴いてた頃は大野由美子がライブメンバーで、この頃のライブアクトが非常に好きだった。いづみちゃんも今はダウンタウンももクロバンドでお目にかかることができるが、ソロ後期では直枝さんプロデュースからカーネーションにも参加するなど 加藤いづみファンとしてはわくわくしたものだった。

ということで、久々のカーネーション。どうも色々裏バッティングして随分と久しぶりの参戦となった。対バンなので一時間ほどだったが、本編で諳んじていたのは一曲のみ、それもはるか昔の直枝さんソロ曲(「60wはぼくの頭の上で光ってる」)をやってくれたから、だった。アルバムきちんと聴きなおさんと。他にはアンコール大ラスの「Edo River」それとスカートが直枝さん呼び込んでやったカバーの「オートバイ」は知っとりましたが・・・。

相変わらず格好良かった。ただ、ロックだと思っていたけれど、スカートみると、なんかベースは同じような感じで、シティポップという括りで再発見されるのも手かもしれない。来月、再来月も対バン呼んでWWWで公演あり、そして6月は日比谷野音。行ければ行きたいのだが。


2018-02-20

●2018年2月20日発売の「紙」書籍→(★☆は電子書籍あり:★は紙書籍と同発で安価、☆は紙書籍と同価格ないし紙書籍より発売遅延)

★(電子版同発) 白泉社 花とゆめコミックス ももももっと! 2 (花とゆめコミックス) 中条比紗也 → 【オススメ】 中条比紗也/ももももっと!

★(電子版同発) 白泉社 花とゆめコミックス 墜落JKと廃人教師 1 (花とゆめコミックス) sora

★(電子版同発) 白泉社 花とゆめコミックス ねこ男子 ニャンキーハイスクール 1 (花とゆめコミックス) 柴宮幸


2018-02-19

●2018年2月19日発売の「紙」書籍→(★☆は電子書籍あり:★は紙書籍と同発で安価、☆は紙書籍と同価格ないし紙書籍より発売遅延)

★(電子版同発) 集英社 ヤングジャンプコミックス ふしぎの国の波平さん 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) 小森陽一/畑優以

☆(電子版同発同額) 小学館 裏少年サンデーコミックス ほぐされ紳士、揉井さん(1) (裏少年サンデーコミックス)(1) 渦井/崇志

(電子版3/2) 小学館 サンデーGXコミックス ラブホール 1 (サンデーGXコミックス) 陽気婢

(電子版3/2) 小学館 サンデーGXコミックス 薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ 1 (サンデーGXコミックス) 日向夏/倉田三ノ路ほか

★(電子版同発) 竹書房 バンブーコミックス どるから (1) (バンブーコミックス) 石井和義/ハナムラ

★(電子版同発) 日本文芸社 ニチブン・コミックス クルエラー ザン デッド(上) 佐伊村司/高橋構造


ちばてつや/ひねもすのたり日記


ひねもすのたり日記(1) (ビッグコミックススペシャル)

■非常に重要な一冊で書きたいことを描きつくすまで 続けていただきたい。ただこのお値段なので気軽には すすめられないかな・・・。

網膜剥離もあってアシスタントは解散、仕事場も片付けて いて廃業状態のちばてつや氏に新たな連載の依頼が入る。 なんだかんだで断ってきたのだが・・・ということで2話8ページ を費やすが引き受けるオチはなかなかにひどくて笑わせる。


オールカラー1話4ページの作品は、 時代軸をばらばらに、現代も過去も並行して描いていくスタイル。 読み応えとしては物足りないが、しかし、読みやすいし、 描き手としても描きやすいだろう。大御所だけあり、 大物漫画家仲間のエピソードも随所に出て来るのは 掴みとして充分。老人としての生活で自分をネタにして笑わせつつ、 戦中戦後の話をきっちりはめ込む。


満州の奉天にいた時代、敗戦濃厚となり空気感がかわり、 敗戦後に中国人ロシア人に襲撃を受けたこと、 その中で中国人と仲良くしていた一家は被害がなく幸運にも恵まれたこと、 引き揚げてきた者に対して既に終戦後1年を経ていた内地の人たちの 対応は冷たかったこと、を描いているのは、リアリティがある。


ちば氏の父が、地元に帰ったところで、薄汚れた姿で帰還するのを 知り合いに見られたくない、と言うのは切ない。 まぁ戦争は負けたらあかんという話である。 勝ったところで国民がないがしろにされていては駄目ではあるが。 しかしぐずりつつも泣き叫ぶような子供たちでなかったことが 著者が日本に帰りつけた理由の一つではあるのだろうな、と思うと、 公共で泣いたりぐずったりするのを子供なんだから当たり前と 擁護する社会は平和なのだな、それはいいことだが、 緊急事態で生き延びられるのは静かでおとなしく邪魔にならず 集団行動できる子だけだろうなと思ったりもした。


そんな話のなかにさらっと「あしたのジョー」の頃の エピソードの回も混ぜてあるので盛りだくさん感があり、 一巻の構成はこれはこれで実は最上級なのかもしれない。 しかしお値段1200円ということで、オススメとはしておりません。 そのお値段の価値はあると思いますが・・・。


【データ】
ちばてつや
ひねもすのたり日記
【初出情報】ビッグコミック(2016年〜2017年) 【発行元/発売元】小学館 (2018/1/30) 【レーベル】BIG COMICS SPECIAL 【発行日】2018(平成30)年2月4日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★★
■購入:
amazon→ ひねもすのたり日記(1) (ビッグコミックススペシャル)
ジョーも松太郎もてつやから。名作の裏に…
いつしか老作家となったマンガ家・ちばてつやは、様々な社会的役割を務め多忙だった。だが…ある日、コミック雑誌から執筆依頼が来た。 最初断ろうと思ったちばだが、その脳裏には幼い頃の満州の物凄い夕焼け、人生の節目で出会った素晴らしい人々、そしてどんなときも不器用に苦しみながらマンガを描いてきた自分の姿が去来する。 オールカラーショートコミックで描く半生の記。ちばてつや18年振りの最新作、今ここに結実!


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岡野める/となりのシャム猫探偵


となりのシャム猫探偵(1) (裏少年サンデーコミックス)

■獣人キャラによる探偵もの。事件自体は面白いが、 主人公たちの性格設定はやや疑問。

オールドヨークという都会に出てきた 少女。父親が管理しているマンションの 定期点検、視察に来たという。 そしてそこで住人の死亡事件が発生、 管理人が犯人とされ、ヒロインも巻き込まれることに。 そこに関わってくるのが、そのマンションを根城にしている 有名な探偵だった。


探偵もの、なのだが、キャラクターは ヒロインが人間である以外は概ね動物。 探偵もシャム猫。そうした設定は、 確かに事件を見てみると犯人の行動の余地を広げる 役割を果たしてはいるようだし、 人間であるヒロインの絵柄がどことなく鬼太郎の猫娘的 になってしまう著者の描き分けなら動物キャラのほうが 確かに映える。


とはいえ作品上の必然性は感じられず、 なんでこういう世界なのかの説明はまったくないのは 正直引っかかる。 加えて、探偵があんまりやる気がなく、 なのでそれをヒロインが煽り立てる構成になっている。 それもあってヒロインのキャラクターが 正義感振りかざして空気も読まずに突き進む、 というフラットな設定なのは、 読んでいて凡庸だなと感じてしまう。


人物にあまり魅力を感じない反面、 起こる事件はユニーク。ただし、 それは動物の生態を理解していないと 楽しめない類いの仕掛けが用意されており、 それもまたいかがなものかと思わなくもない。


この設定である説明が不足している。 そんなことを思わせないくらいの 圧倒的な勢いで描くか、 あるいは丁寧に設定を説明するか、 どちらかにする必要があったのではないか。


【データ】
岡野める (おかのめる)
となりのシャム猫探偵
【初出情報】裏サンデー(2017年) 【発行元/発売元】小学館 (2018/2/9) 【レーベル】裏少年サンデーコミックス 【発行日】2018(平成30)年2月14日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ となりのシャム猫探偵(1) (裏少年サンデーコミックス)
けものの街で名推理が光る!
オールドヨーク――そこは動物たちが共に暮らす巨大都市。ある事情で その街に降り立った人間の女の子、ロゼット・アッシュベリーは父がオーナーを務めるマンションで探偵業を営むシャム猫、レイモンド・シャーマンの助手として 働くことに。
犯罪がはびこる謎の大都会を舞台に、猫探偵の推理が冴えわたる!



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